シーライツ プロジェクト
シーライツ プロジェクト
事業名称 | CSEC事業 ※CSEC=Commercial Sexual Exploitation of Children 子どもの商業的性的搾取 |
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事業期間 | 2000年~2009年 |
CSEC(シーセック)とは、子どもの商業的性的搾取のことです。
おとながお金やモノなどを対価として子どもの性を自分の都合がいいようにつかうことで、子ども買春、子どもポルノ、性的目的の人身売買を指します。
日本国内では、児童買春・児童ポルノ禁止法によって、子ども買春、子ども買春周旋、子どもポルノ製造販売頒布、性的目的の売買が厳しく取り締まられています。子ども買春、子ども買春周旋、子どもポルノ製造販売頒布は5年以下の懲役または500万円以下の罰金(但し子ども買春は300万円)に処されます。子ども買春周旋を商売として行うとさらに罪は重くなり、7年以下の懲役"及び"1,000万円の罰金に処されます。
一方、性的目的の売買は、1年以上10年以下の懲役となります。
2014年、児童買春・児童ポルノ禁止法が改正され、子どもポルノの単純所持も禁止され、違反した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられることになりました。
子どもの権利条約34条では、すべての子ども(18歳未満)が性的虐待から 保護される権利を保障しています。しかしながら、日本において相当数の子どもが性的虐待を受け、この権利を侵害されています。
シーライツは、 世論を喚起することのほかに、子どもがこのような 性的虐待の被害者となるのを防ぐためにも、 また、国の内外において子どもが、将来、 加害者にならないようにするためにもセクシュアルライツを 含む人権教育を実施していくことが大切であると考えます。すなわち、自分のセクシュアルライツを侵害されたときに ノーと言える権利を教えたり、相手が望まない性的行動を とることは人権侵害であることを教える人権教育です。
第1回子どもの商業的性的搾取性的搾取に反対する世界会議は1996年、ストックホルムで開催されました。日本は、海外において子ども買春や 子どもポルノの加害国として国際的な批判を浴びました。
その後、シーライツは、2001年の横浜での「第2回子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議」(以後「横浜会議」)に向けて、外務省やNGO、(財)日本ユニセフ協会との準備会合に参加したり、CSECに関する世論を高めるため、アジアなど南の貧しい国で、子どもが子ども買春に入らざるをえないような状況を考えるワークショップの開催や 子ども買春に関するパネルの製作、子どものための「スクール・セクシュアル・ハラスメント」というコミックブックレットの発行などを行いました。
横浜会議でシーライツは、日本の町中にあふれる買春とポルノの現状に対して、子どもからのメッセージを発信し、アクションプランを立てる16~25歳を対象にしたワークショップと、 外国人と共に性差別的な性情報の溢れる日本の街を検証する18歳以上を対象にした視察ツアー(横浜市が協力)を行いました。
詳細は、『横浜会議報告書 子ども買春・子どもポルノにNO!』(2002年)に掲載しています。
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横浜会議終了後は、子ども買春・子どもポルノをなくすために、子どもにこれらの犠牲とならないように自分たちの人権を知り、力づける(エンパワーする) 人権教育と、子どもが将来、そうした性虐待や性的搾取の加害者にならないように 相手の尊厳を尊重できるようになる人権教育を普及することを目的に活動しました。具体的には、人権教育が盛んなフィリピンから講師を招いたり、連続講座を開催ました。
2008年はブラジルで「第3回子どもの性的搾取に反対する世界会議」が開催され、シーライツからは、若いボランティアを中心としたCSECチームが参加しました。
第3回子どもの性的搾取に反対する世界会議・ユースによる提言
日本語訳 (PDF 247KB)
原文 (PDF 109KB)
会議の詳細は、『子ども買春・子どもポルノ・子どもの人身売買をなくすために ~第3回子どもの性的搾取に反対する世界会議~ ブラジル会議報告書』(2009年)に掲載しています。
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