シーライツ プロジェクト

カンボジア・性的搾取の被害者とその子ども支援事業

事業名称 性的搾取の被害者とその子ども支援事業
事業期間 2004年~2013年
パートナー団体 AFESIP(アフェシップ)
AFESIP Fair Fashion (AFF)(アフェシップ・フェア・ファッション)

アフェシップについて

困難な状況におかれた女性や少女のための活動団体。1996年、カンボジアで設立されました。人身売買や性的搾取の女性を救出、保護して職業訓練や精神的ケア、社会復帰を支援しています。また、買春宿で働く女性や少女に衛生管理や感染症予防、女性の権利などの知識を広めています。

アフェシップのWEBサイト

アフェシップ・フェア・ファッションについて

フェアトレードのファッションデザイン、縫製技術の習得、能力開発、人身売買・性的搾取の被害女性たちへのリハビリテーションとエンパワーメントを組み込んだ社会的企業です。女性たちが洋服やアクセサリーを製作・販売し、誇りを持って仕事をできる機会を提供するために、2003年に設立されました。単なる技術訓練にとどまらず、雇用の保障、健康保険の提供、ライフスキルや経営管理のトレーニング、育児支援、カウンセリングなども行っています。

アフェシップ・フェア・ファッションのWEBサイト

活動実績

被害少女たちの精神ケアプロジェクト(2004年)

アフェシップの回復センターでは、買春宿などから保護された性被害を受けた少女たちのカウンセリングをおこなっていましたが、カウンセラーだけでは専門的知識が不足しており、十分な精神ケアができていないため、少女たちの精神ケアにあたる精神科医を雇用し、回復センターの専門機能向上を支援しました。約130名の少女たちがカウンセリングを受けることができました。

幼い子どもを持つ人身売買の被害者への保育サービス事業

アフェシップ(2005年~2010年)

アフェシップのシェルター兼職業訓練施設では、性的搾取の被害者のケアと社会復帰を進めていますが、少女たちの中には、幼い子どもを持つ母親もいます。このよう若い母親は、幼い子どもがいるために職業訓練を受けにくいという問題と、精神が不安定状態にある若い母親のもとでは幼い子どもたちの健やかな成長が危ぶまれるという問題がありました。これらの問題を解決するために、シーライツは施設内に保育室を設置し、保育サービスをサポートすることになりました。

子どもたちは、健康診断やワクチン接種を受け、栄養のある食事をとり、保育担当者に見守られながら、健やかに成長することができました。また、若い母親も安心して、職業訓練を受けることができました。
そして、幼い子どもの世話を理由に施設に入ることを躊躇していた若い母親たちも、施設に入れるようになりました。

アフェシップ・フェア・ファッション(2009年~2013年)

アフェシップで職業訓練を積み、系列の洋裁所兼ショップであるアフェシップ・フェア・ファッションで働きながら自立を目指す女性の中にも、小さい子どもを持つ母親がいます。洋裁所内は、ハサミや針、ミシンなどがあり、子どもたちを寝かせたり遊ばせたりするのは危険でした。また、母親たちは、家に小さい子どもを置いてくると仕事に集中できなかったり、子育てに不安を抱えていました。そのため、シーライツは、洋裁所内に保育室を設け、保育サービスをサポートすることにしました。

子どもたちは、食事・遊び・昼寝の時間など、タイムスケジュールに沿った毎日を送り、保育担当者から、手洗い、歯磨き、整理整頓などについても学びました。また母親たちも、子どもが病気になった時の対処や健康的な食事についてのアドバイスを保育担当者から受けられるようになりました。
しだいに子どもたちが成長し、小学校に入学するようになると、子どもたちを勉強面でもサポートするようになりました。

子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。