子どもの権利とは

子どもの権利とは、世界中のすべての子どもが、心身ともに健康に、自分らしく育つための権利です。
そして、この子どもの権利の基本は、1989年11月の国連総会で採択された「子どもの権利条約」に定められています。

「子どもの権利条約」とは?

この条約は、前文と54条の条文からなります。

18歳未満のすべての子どもの権利と、その権利を守るために国やおとなたちがしなければならないことが書かれています。

現在、世界中で196の国と地域がこの条約を守ることを約束(批准)しています。(まだ批准していない国はアメリカ合衆国)

日本は1994年、世界で158番目に批准しました。この条約を批准した日本政府は、これらすべての権利について子どもたちに知らせ、保障する義務があります。

子どもの権利に関する条約  要約 (財団法人日本ユニセフ協会抄訳)
子どもの権利に関する条約  全文 (国際教育法研究会訳)(PDF 324KB)
児童の権利に関する条約   全文 (外務省ホームページ)

「子どもの権利」は大きくわけて4つ

※下のイラストは、カンボジア・プロジェクトで 開発した「ピクチャーカード」という教材で、「子どもの権利」を勉強する時に利用しています。

「生きる権利」

・健康に生まれ、防げる病気などで命をうばわれないこと
・病気やケガをしたら治療を受けられること
・人間らしく生きていくための生活水準が守られること
など

「育つ権利」

・自分の名前や国籍を持ち、親や家族と一緒に生活することができること
・教育を受け、休んだり遊んだりできること
・考えや信じることの自由が守られ、自分らしく育つことができること
など

「守られる権利」

・あらゆる種類の虐待や放任、搾取、有害労働などから守られること
・障がいのある子どもや少数民族の子どもなどは特に守られること
・戦争から守られ、犠牲になった子どもの心や身体が守られること
など

「参加する権利」

・自由に意見を表したり、集まってグループをつくったり、自由な活動を行ったりできること
・プライバシーや名誉がきちんと守られること
・成長に必要となる情報が提供され、子どもにとってよくない情報から守られること
など

※出典 公益社団法人ユニセフ協会HP 子どもの権利に関する条約(国際教育法研究会訳 名取弘文『こどもの権利』(雲母書房)

子どもの権利をより確かなものに

子どもの権利がより確かに守られるために、子どもの権利条約に、3つの選択議定書(子どもの権利条約に関する選択議定書)がつくられました。

※「選択議定書」とは、既存の条約を補完するために、条約とは別に独立して作成される法的国際文書で、条約の締約国は選択議定書を批准するかどうか 選択できるようになっています。

1.「子ども売買、子ども買春及び子どもポルノに関する子どもの権利に関する条約の選択議定書」
子どもを人身売買したり、性的搾取することを禁止し、取締りや処罰を強化するよう定めています。2000年に国連総会で採択され、日本は2005年に批准しました。 全文(外務省ホームページ)

2.「武力紛争における子どもの関与に関する子どもの権利に関する条約の選択議定書」
「子ども兵士」など、武力紛争に巻き込まれる子どもを守るため、18歳未満の兵士を禁止しています。2000年に国連総会で採択され、日本は2004年に批准しました。 全文(外務省ホームページ)

3.「通報制度に関する選択議定書」
条約に定められた子どもの権利が侵害された場合に、国連子どもの権利委員会への通報や委員会の調査制度などを定めています。2011年に国連総会で採択され、2014年4月に発効(条約が効力をもつこと)しました。 全文(財団法人日本ユニセフ協会ホームページ)

子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。