カンボジアだより
2015年11月28日
11月から新学期が始まりましたが、今年もそれぞれの学校が教師が足りない、教室が足りない、という問題に直面しています。
これらの問題は、タナオコミューンに限らずカンボジアの地方では共通する問題なのですが、学校側が地方行政に訴えても予算が確保されないことから、なかなか問題が解決しません。「教師」のなり手は多いのですが、地方に赴任するのを拒む教師も少なくありません。
シーライツは、子どもたちと一緒に自分たちにできることを考え、「スタディクラブ」をつくりました。これは、(教師と教室不足が原因で)前の授業と次の授業の間が1~2時間空いてしまう時間帯に子ども同士で勉強を教え合うグループです。同じクラスの友だちと5~6人で集まって、自分が得意な科目をほかの子どもに教えます。場所は学校の一角だったり、コミュニティセンターのチャイルド・フレンドリー・スペースだったりと臨機応変です。
この日は、チャイルド・フレンドリー・スペースで中学2年生のポアン君が友だちに数学を教えていました。
学校の様子を聞いてみると、教科書は学校で先生が管理しているので校外に持ち出せないばかりか、授業中でも子どもたちに教科書が配られる機会はあまりないとのことでした。教科書が生徒の人数分、ないのです。
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これから、教科書の代用のテキストなども図書室に備え、ますます、校外で学習することを子どもたちに奨励したいと思います。