カンボジアだより
2012年11月29日
活動地スバイリエン州での家庭訪問の時のことです。ある家庭でお父さんから生活の状況について話を聞いていると、買物に出かけていたお母さんがたくさんの食材を抱えて帰ってきました。庭の入り口にお母さんの姿が見えると、まだ小学生の娘さんはすぐさま台所へ行き、器を持ってお母さんのところに駆け寄ります。お母さんが抱えた食材をその器に分け、台所まで運ぶのを手伝っていました。
ある晴れた日に、別の家庭の庭先で話を聞いていたところ、急に空が曇り出しました。するとまだ学校に通っていない6歳の男の子が家の中から洗濯かごを抱えて庭へ出てきて、ロープに干された家族の洗濯ものを取り込んでいます。まだ背が低いので背伸びをしないと届かないし、お父さんのズボンなどは丈が長いので裾が土につかないようにと気を使っていました。
カンボジアの村の子どもたちは、両親を敬い、年下の兄弟の面倒をみたり家畜の世話をしたりと、家の手伝いをよくします。
純真な子どもたちを見ると、都市へと出稼ぎや物乞いに出される貧困家庭の子どもたちのことを思って胸が痛みます。家族と一緒に村で子ども時代を元気に過ごしてほしいと願ってやみません。