カンボジアだより
2016年01月17日
タナオ・コミューンの9割以上の世帯は稲作農家ですが、これまで子どもたちは家庭でも学校でも「食物」や「栄養」について教えてもらった経験がなく、家族が作ったお米と隣接するベトナム産の野菜を売店や行商人から購入して食べてきました。
以前にフェイスブックでご紹介したとおり、この地域のお米作りにはたくさんの化学肥料や除草剤が使われています。さらにベトナムで生産された野菜や果物にも化学肥料が使われそれらは安価で手に入ります。世話が大変なため、野菜を自家栽培する農家はあまりありません。
こういったタナオ・コミューン特有の問題点を挙げながら、
-日常的に食べる食材・食品で健康を損なう危険性があること、
-身体が十分に機能するために必要な「栄養」とはどんなものか、
-食糧で困らないためにも、知識・経験・技術などを身に付けて良い職に就き収入を得ること、または、稲作・野菜栽培・畜産などの農業で安定した生計を立てることの重要性、
を指導しました。
ピア・エデュケーターからは、「どうして人間の体は解毒できないのか?」、「有機栽培された食材とそうでない食材はどう見分けるのか?」などの質問もあり、みんなノートをとりながら真剣に聞いていました。
最後にスタッフから、「今日、勉強したことを家に帰って家族や友だちに教えてあげてほしい」と伝えました。
次回は、コミュニティセンターの菜園で実際に野菜の種まきを予定しています。