カンボジアだより
2011年03月25日
カンボジア事務所の筒井です。
プラサー小学校分校建設から早くも1年が経過しました。時がたつというのは本当に早いものです。このプロジェクトは”ぽけっと”のみなさまが「カンボジアに学校を建設し、現地の子どもたちへより良い教育の機会を提供すること」を目標として集められたご寄付によって始められたものです。今回は、校舎完成後1年たったということで、モニタリングに行ってきました。
現在も問題なく立派な校舎@シーライツ
校舎建設の事前調査のころは42名だった児童数が、完成から1年がたち現在は61名(うち35名が女子)まで増え、今後も増えることが予想されています。また、教師の数も1名から2名に増えました。午前に1、2年生、午後に3年生が授業を受けています。教師によると、校舎にこれまで構造的な問題は何も見つかっていません。教室の壁には、建設したばかりの時には見られなかった地図や出席表などが張られ、充実した学習状況がうかがわれました。
絵を描く子どもたち@シーライツ
支援した教科書はすでに配布され、新たに政府から支給された教科書が本棚に保管されていました。遊具については、ブランコが高く上がりすぎることを心配した教師が木材によって補強し、さらに安全性が保たれるようになりました。
ブランコで遊ぶ子どもたち@シーライツ
校舎完成とともに渡された自転車でこぐタイプのシクロクリーン(濾過機)は継続してきちんと使用されており、子どもと教師らに安全な飲料水を提供し続けています。使用方法は実演して伝えていましたので、これまでのところフィルター交換などに支障はでていませんが、使用マニュアルをクメール語に翻訳して次回訪問する時に渡す予定です。シクロクリーンは校舎内に保管され、開校されているときは毎日使用されています。付近の住民からも親しんで利用されている様子でした。以下は、子どもからの声です。
濾過機から水を汲み子ども@シーライツ
子どもからの声:
「新しい学校で勉強できてとてもうれしいです!勉強したいので、毎日学校に来ています。」「少しずつ文字が読めるようになってきました。学校の先生もとてもやさしいのでうれしいです。将来は、先生になって子どもたちに勉強を教えたいです!」
「井戸のお水はにおいがしておいしくないけど、シクロクリーンを使うとにおいもしなくてとってもおいしいです!学校に来ると毎日使っています。ときどき、お家から入れ物を持ってきて、シクロクリーンのお水をくんで、お家のみんなで飲んでいます。」
全員集合写真@シーライツ
児童数の増加に伴い教師も増えたこと、学習教材が充実していたこと、校舎の壁のペインティングがきれいに残っていたこと、植えられた苗木が順調に育っていたこと、教師が子どもたちに信頼されていたこと、なにより子どもたちが勉強できて幸せそうであったことをとても嬉しく思いました。