報告
2012年05月27日
5月20日に、児童労働反対世界デーの一環として、東京大学本郷キャンパスでC-Rights代表理事の甲斐田万智子が「カンボジアの子どもたちと共に児童労働をなくそう!」という演題で講演をしました。これは、シーライツのボランティアをしてくれているNGOnetUTの企画で実現したものです。
この日は外では楽しい東大の五月祭が賑やかにあったのですが、予想よりも多くの方に参加していただきました。NGOnetUTの野寄さんが以下報告してくださいました。
最初にカンボジアや子供の権利について、クイズ形式のビンゴをしました。自分がどれだけのことを知っているかではなく、自分が知らないことを他の人に聞くことができるかというスキルが問われます。講演会の参加者は、ほとんどが互いを知らない人たち同士でしたが、積極的に質問し合っていました。国際協力では、知らない人といかに仲良くなれるかも重要になります。
©C-Rights
©C-Rights
つづいて、C-Rightsの活動の紹介、児童労働と教育の関係、児童労働をなくすための活動などについての説明をしました。
カンボジアの子どもたちが児童労働から守られるようになるために、子どもや周りの大人たちに子どもの権利について教え、子ども自身が権利を主張できるようにする権利教育を行なっています。また、子どもが働かなくてもよいように貧困対策をして大人の収入を増やすための支援活動によって、児童労働をなくそうとしています。そして、カンボジアの子ども自身が児童労働をなくすために活動を行なうようはたらきかけています。
©NGOnetUT
講演後の質疑応答では、教育の質が良くなければ学校に行こうとは思わないのではないかという質問が出ました。それに対して甲斐田からは、実際、カンボジアでは生徒参加型の授業がまだ一部の学校でしか行われておらず、先生が一方的に教えるという授業形式が多いこと、しかし、その状況を改善するために教員を対象にした研修を行うNGOもあるという答えでした。そして、研修を受け授業の方式を変えた先生は、子どもの声も聞こうとするようになったため、生徒も質問をするようになり、学びがより豊かになったという事例も紹介されました。
これまでは児童労働と聞くと、子どもも働かないといけないぐらい大変なんだなぁ。というとらえ方でしたが、親が働けないから、働かないから、子どもが働くのだと聞いて、文化の違いがあるとはいえ、思っていたよりも深刻なことだと感じました。また、人権とは”人として大切にされること”というお話が、これまで深く考えたことのない話だったのでとても印象に残りました。
ご参加ありがとうございました。(NGOnetUT 野寄修平)
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