お知らせ

【報告】第81回大阪地方メーデー

報告

2010年05月23日

 

5月1日(土)、大阪事務所は大阪城公園(太陽の広場)で開催された「第81回大阪地方メーデー」において、初めてのブース出展を行いました。当日はまぶしい日差しが降り注ぐ五月晴れの下、汗ばむほどの陽気に大勢の方が続々とテントに詰めかけられ・・・・、のはずでしたが、あにはからんや突風の中で閑古鳥の鳴き声を聞きながら悪戦苦闘の一日を過ごしました。

 実際10時開始の式典には、さすがに大阪でのメーデーだけあって多数の団体から計約7万人(主催者発表)が参加され、来賓の挨拶や数々のアピールも力強くこだましていました。天気も上々で、だれもが式典終了後にどっと押し寄せる(はずの)人波を想像し、準備にいそしんでおりました。しかし、この時点ですでに予想外の手ごわい敵が現れていたのです。
そればたえまなく吹き付ける強風で配布すべきチラシはもちろんパネルや机上に置いた小物にも容赦なく襲いかかりました。紙吹雪対策として使っていた小石も簡単に吹き飛ばす勢いで、舞い上がったチラシを何度追いかけたことかわかりません。
 とにかく準備を終え、ほどなく式典も終了しました。人垣が崩れてステージでイベントが始まり、いよいよ本番突入です。大勢の方がテントの方へ突進してこられました。ところが、これはまたどうしたことでしょう。参加者の大半はブースを尻目にテントの間をすり抜けられ、そのまま公園の外へそそくさと出て行かれるではありませんか。「一体どないなっとんねん?ちょっと待っとくんなはれ、殺生やがな!」
 後はブースを訪ねられる参加者もちらほらで、それも活動内容より掘り出し物(衣類、古本等)に目を留められた方が多かったように思われました。あい変わらずの強風と、あまり盛り上がらぬステージから聞こえてくる司会者たちの甲高いトークが、雰囲気を更に白けたものにしていたと感じたのは筆者だけでしょうか。前回出展したワン・ワールド・フェスティバルが大盛況であっただけに、落差の大きさが余計に際立ったようです。
 

 と、ここまで書き連ねてきましたが、やはり現実から目をそむけるけるわけにはゆきません。足早に通り過ぎられた多くの方が、児童労働にほとんど関心を示されなかったのはなぜでしょうか。先進国のおとなの労働者は、「南の国のはたらく子どもたち」のことまで配慮する余裕がないのでしょうか。いな、そもそも来られたみなさんは児童労働が世界に存在する事をご存知なのでしょうか。ご存知であるにもかかわらず関心を寄せようとされない方に児童労働の過酷さを今一度考えていただくのはかなり困難かもしれません。しかし存知なかった方や何をすべきかおわかりにならなかった方に、その実態やわたしたちにできることをお伝えすることはできます。また、いったんお知りになれば、深く関心を持たれる方が少なからずいらっしゃることも、わたしたちははこれまでの啓発活動を通じて何度か経験しています。
 「まずは、一人でも多くの方に実態を知っていただく」、「そのためにどうすべきか知恵を絞る」。この努力の積み重ねがなければ、いつまでたってもブースに人波が押し寄せることは期待できそうにありません。大阪事務所が参加する次回のイベントは、6月6日に行われる「御堂筋ウォーク」です。果たして、沿道を行き交う人々に児童労働撤廃の願いをうまく伝えられるでしょうか。まさに知恵の出しどころです。

 何はともあれ今日の経験を踏まえ、大阪事務所はこれからもめげずに「気張りまっせー」。
<難波の翻訳士>

子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。