お知らせ

【インターンブログ】シーライツ主催 子どもの権利オンライン連続講座第1回に参加して

イベント

2024年12月22日

 

こんにちは。シーライツインターンの川島杏心です。10月11日(土)13時から15時に行われた、寺中誠副理事によるシーライツ子どもの権利オンライン連続講座、第1回 について私が印象的だった部分や皆さんにお伝えしたいなと思う内容をご紹介します。

 

【テーマ】

 

国際人権法としての子どもの権利条約〜こども基本法に求められる私たちの姿勢

 

講座発表データの一部①

 

【印象的だったこと】

 

子どもの権利は、世界中で守られるべき重要なものですが、中でも私は「子どもの意見表明権」や「不登校の権利」、さらには「児童虐待から守られる権利」が印象に残りました。これらの権利を私たち大人が考え、守っていかなくてはならないと考えました。

 

子どもの意見表明権

 

「子どもの意見表明権」と聞くと、子どもが意見を「表明する」という側面ばかりが注目されがちですが、寺中さんの話を聞いて、実はもっと深い意味があることがわかりました。単に「子どもが意見を言える権利」ではなく、大人にとっては「子どもの意見を聴く義務」があるということです。
私が子どもだった10年前を振り返ると、今よりも子どもの意見が反映される機会は少なかったように感じます。しかし、現在では子どもの意見を聞こうとする姿勢がより強くなり、実際に子どもの意見を反映する場面も増えていると感じます。それでも、まだまだ子どもの声が十分に反映されていない場面が多いのも事実です。
さらに、意見を聴く際に気を付けなければならないことがあることに気付かされました。それは、子どもの最善の利益を考え、どんな年齢の子どもであれ、その声を大切にしなければならないということです。たとえ赤ちゃんであっても、その意見を「聴く」という義務が大人にはあるのです。

 

不登校の権利問題

 

次に不登校の子どもの権利についてですが、子どもが学校に行くことは「権利」であり、もちろんその逆もまた「権利」だということです。「学校に行かない」という選択肢も子どもの権利として尊重されるべきです。
不登校の子どもたちに対して、「学校に行くべきだ」と強制することは、大人の一方的な考えであり、子どもの権利を侵害する可能性があります。不登校であっても、子どもには学ぶ権利、教育への権利が保障されているべきです。もし学校に行くことが難しいのであれば、別の方法で学べる場が必要だと感じました。例えば、オルタナティブスクールなど、学校以外の教育機関がその役割を果たしています。
現状の日本の公教育制度では、不登校の子どもが十分に学びの機会を得ることが難しい場合も多いですが、これからは教育の多様性を認める柔軟な考え方が必要だという印象を受けました。

 

児童虐待の増加

 

児童虐待の通報件数は年々増加しており、その背後には様々な社会的要因が関係しています。児童虐待の定義は歴史的に変わってきましたが、近年では社会的な支援が足りないことも虐待の原因となっています。
特に、コロナ禍によって家庭内の閉塞感が高まり、外部との接触が減少した結果、虐待が見過ごされやすくなりました。学校や地域のネットワークが重要であることが再認識されていますが、現実には支援の手が届きにくいことも多いのが現状です。
さらに、ひとり親世帯の増加や経済的な困難が、子どもの貧困問題を引き起こし、その結果として虐待のリスクが高まる傾向にあるということがわかりました。ひとり親世帯は、貧困のサインが見えづらいため、虐待を受けている子どもへの支援が遅れることが少なくありません。

 

最後に

 

子どもの権利を守るためには、ただ法律や制度を整えるだけでは不十分です。大人は、子どもが安心して意見を表明できる環境を整え、その意見をしっかりと聴くことが大切だと思いました。また、不登校や虐待といった問題に対しても、子ども一人ひとりの権利を尊重し、最適な支援を行うことが重要です。
講座の最後に寺中さんが紹介されたのがJR九州の広告でした。

 

講座発表データの一部②

 

画像には、「どうして切符を買わないといけないの?」と少年が質問しているのに対して、女性が、「ものを買うときと一緒。それが社会のルールなのよ。」述べていたと思います。この広告の疑問点として、「社会のルールだから」という回答だとそのルールがなぜ存在するのか、そのルールを守ることがどんな意味を持つのかが分かりにくいと思います。そして、ルールに関する理由や目的を説明しきれていない点が広告の疑問点として、考えられます。このように、1つの画像から日本の社会のルールや仕組みについて考えることができます。これが私の印象に残った部分です。

 

【参加者の感想】

 

・意見表明権の捉え方や高校まで義務教育として記載があることなど、知らなかったことや解釈に触れることができた。

・子どもを取り巻く現在の状況がとてもよくわかりました。法的根拠やデータに基づいて客観的に示してくださったので、説得力があると感じました。

・意見表明権は聴かれる権利。聞くではなく、子どもの意見を反映させる意味での聴かれる権利である点で尊重ではないということがよくわかったため。

・日本の少年施策の歴史的背景を知れたことはとても良かったです。日本は遅れているという認識が強かったのですが、先進的な子ども施策もあるということを知り異なる視座をえることができました。とても大切な点だと思いました。

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こんにちは。シーライツインターンの川島杏心です。10月11日(土)13時から15時に行われた、寺中誠副理事によるシーライツ子どもの権利オンライン連続講座、第1回 について私が印象的だった部分や皆さんにお伝えしたいなと思う内容をご紹介します。

 

【テーマ】

 

国際人権法としての子どもの権利条約〜こども基本法に求められる私たちの姿勢

 

講座発表データの一部①

 

【印象的だったこと】

 

子どもの権利は、世界中で守られるべき重要なものですが、中でも私は「子どもの意見表明権」や「不登校の権利」、さらには「児童虐待から守られる権利」が印象に残りました。これらの権利を私たち大人が考え、守っていかなくてはならないと考えました。

 

子どもの意見表明権

 

「子どもの意見表明権」と聞くと、子どもが意見を「表明する」という側面ばかりが注目されがちですが、寺中さんの話を聞いて、実はもっと深い意味があることがわかりました。単に「子どもが意見を言える権利」ではなく、大人にとっては「子どもの意見を聴く義務」があるということです。
私が子どもだった10年前を振り返ると、今よりも子どもの意見が反映される機会は少なかったように感じます。しかし、現在では子どもの意見を聞こうとする姿勢がより強くなり、実際に子どもの意見を反映する場面も増えていると感じます。それでも、まだまだ子どもの声が十分に反映されていない場面が多いのも事実です。
さらに、意見を聴く際に気を付けなければならないことがあることに気付かされました。それは、子どもの最善の利益を考え、どんな年齢の子どもであれ、その声を大切にしなければならないということです。たとえ赤ちゃんであっても、その意見を「聴く」という義務が大人にはあるのです。

 

不登校の権利問題

 

次に不登校の子どもの権利についてですが、子どもが学校に行くことは「権利」であり、もちろんその逆もまた「権利」だということです。「学校に行かない」という選択肢も子どもの権利として尊重されるべきです。
不登校の子どもたちに対して、「学校に行くべきだ」と強制することは、大人の一方的な考えであり、子どもの権利を侵害する可能性があります。不登校であっても、子どもには学ぶ権利、教育への権利が保障されているべきです。もし学校に行くことが難しいのであれば、別の方法で学べる場が必要だと感じました。例えば、オルタナティブスクールなど、学校以外の教育機関がその役割を果たしています。
現状の日本の公教育制度では、不登校の子どもが十分に学びの機会を得ることが難しい場合も多いですが、これからは教育の多様性を認める柔軟な考え方が必要だという印象を受けました。

 

児童虐待の増加

 

児童虐待の通報件数は年々増加しており、その背後には様々な社会的要因が関係しています。児童虐待の定義は歴史的に変わってきましたが、近年では社会的な支援が足りないことも虐待の原因となっています。
特に、コロナ禍によって家庭内の閉塞感が高まり、外部との接触が減少した結果、虐待が見過ごされやすくなりました。学校や地域のネットワークが重要であることが再認識されていますが、現実には支援の手が届きにくいことも多いのが現状です。
さらに、ひとり親世帯の増加や経済的な困難が、子どもの貧困問題を引き起こし、その結果として虐待のリスクが高まる傾向にあるということがわかりました。ひとり親世帯は、貧困のサインが見えづらいため、虐待を受けている子どもへの支援が遅れることが少なくありません。

 

最後に

 

子どもの権利を守るためには、ただ法律や制度を整えるだけでは不十分です。大人は、子どもが安心して意見を表明できる環境を整え、その意見をしっかりと聴くことが大切だと思いました。また、不登校や虐待といった問題に対しても、子ども一人ひとりの権利を尊重し、最適な支援を行うことが重要です。
講座の最後に寺中さんが紹介されたのがJR九州の広告でした。

 

講座発表データの一部②

 

画像には、「どうして切符を買わないといけないの?」と少年が質問しているのに対して、女性が、「ものを買うときと一緒。それが社会のルールなのよ。」述べていたと思います。この広告の疑問点として、「社会のルールだから」という回答だとそのルールがなぜ存在するのか、そのルールを守ることがどんな意味を持つのかが分かりにくいと思います。そして、ルールに関する理由や目的を説明しきれていない点が広告の疑問点として、考えられます。このように、1つの画像から日本の社会のルールや仕組みについて考えることができます。これが私の印象に残った部分です。

 

【参加者の感想】

 

・意見表明権の捉え方や高校まで義務教育として記載があることなど、知らなかったことや解釈に触れることができた。

・子どもを取り巻く現在の状況がとてもよくわかりました。法的根拠やデータに基づいて客観的に示してくださったので、説得力があると感じました。

・意見表明権は聴かれる権利。聞くではなく、子どもの意見を反映させる意味での聴かれる権利である点で尊重ではないということがよくわかったため。

・日本の少年施策の歴史的背景を知れたことはとても良かったです。日本は遅れているという認識が強かったのですが、先進的な子ども施策もあるということを知り異なる視座をえることができました。とても大切な点だと思いました。

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