お知らせ

【活動報告】第3回 チャイルドライツ・カフェ「外国にルーツを持つ子どもたちの学ぶ権利について」

お知らせ

2021年03月2日

 

こんにちは!

シーライツインターン 山方凜です。

 

第三回チャイルドライツ・カフェ

 

「外国にルーツを持つ子どもたちの学ぶ権利について」

が開催されました!

 

【概要】

日時:3月1日(月)20:00-21:30

 

実施方法:オンライン

 

参加人数:66名

 

講師:〔講師プロフィール〕

 

■小川 玲子:

NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)理事。国際協力の仕事を経て、千葉大学教員。千葉大学移民難民スタディーズ代表、千葉市男女共同参画審議会委員、元JICAジェンダー主流化研修講師(2006~2017)。共編著に『Gender, Care and Migration in East Asia』(Palgrave Macmillan, 2018)、共著に『Routledge Handbook of East Asian Gender Studies』(2020)、『SDGsを学ぶ 国際開発・国際協力入門』(法律文化社、2018)、 論文に“Use and Abuse of Trafficking Discourse in Japan”(Journal of Population and Social Studies, 2020)、「東アジアにおけるケア労働者の構築」(『社会学評論』、2019)など。

 

 

■甲斐田 万智子:

NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)代表理事。文京学院大学教員。編著『世界中の子どもの権利をまもる30の方法』(合同出版)、共著『SDGsと開発教育 持続可能な開発目標のための学び』(学文社)、共編著『小さな民のグローバル学:共生の思想と実践を求めて』(上智大学出版)共著『対人援助のためのコミュニケーション学:実践を通じた学際的アプローチ』(文京学院大学総合研究所)ほか。

 

 

前半では、小川さんから外国にルーツを持つ子どもたちについて、ご自身の経験を踏まえながらお話ししていただきました。そして、後半では甲斐田さんより、子どもの権利条約に基づいた視点から外国にルーツを持つ子どもたちの権利についてお話をいただきました。

 

【甲斐田さん×小川さん】の対談からの学び

 

私は今回の対談を聞き、外国にルーツを持つ子どもたちにとって、

精神面・学習面での寄り添い・多様なアイデンティティを尊敬する環境づくりが必要だと感じました。

 

なぜなら、外国にルーツを持つ子どもたちが、

日本への同調圧力”や“就学”の面で困難な状況にあるからです。

 

私は小川さんのお話を聞き、

現状の外国にルーツを持つ子どもが就学で抱えている課題を知りました。

 

文科省の住民登録の際の就学案内(H28)によると、

外国人の子どもが1人以上いる地方公共団体数は、68.7

 

それに対し、

「就学希望の有無に関わらず、全ての者に就学に関する説明を行っている自治体の割合」は51.4%です。

 

このことから、外国人の子に対しての就学案内が、

ほぼ全員に対しては行われていないことが分かります。

 

 

また、就学案内の言語対応を見てみると、

就学案内の言語対応のおよそ98%が日本語であることが分かります。

 

このことから、「外国にルーツを持つ子どもの家庭」に対して、

案内も日本語でのみ行われている傾向が強いという事が分かります。

 

これらの事から、外国人の子ども、そして家庭に対して、

就学案内がほとんど為されず、言語対応も疎かになってしまっていることが分かります。

 

このような日本の学校の制度によって、

外国人の子どもたちは、学校に入ることも難しいです。

もし、学校へ入ることが出来ても、十分な日本語教育の支援がありません。

そのため、キャリアパスが見えず就学を途中で諦める子どももいます。

 

また苦しんでいるのは子どもだけではありません。

子どもの保護者は、就学案内も来ない、さらにもし就学案内がきても日本語での表示のため、学校制度についての理解が出来ません。

例えば、いきなり学校側から、「体操着にゼッケンを縫い付けて」や「学区」と言われても、言葉の意味を理解できません。

つまり、保護者が学校のお知らせが読めないケースもある、ということです。また、外国人でシングルマザーの家庭は就労も厳しいのが現状です。

 

このように外国にルーツを持つ子と親たちは、

 

・日本語学習の支援

 

・就学案内

 

・入試の情報

 

が欠如している環境で生活し続けています。

 

私は甲斐田さんのお話から、これらの課題に対してのアプローチを学びました。

 

このような状況を解決するためには、

「子どもが差別されず、尊厳を持って認められるべき」です。

子どもの権利条約では、

“難民の子ども”や“外国にルーツを持つ子ども”たちへの権利が記されています。

 

この権利実現に近づくために今一歩踏む出せる行動

それは、

 

・日本語学級の設置を各自治体で制度化

 

・日本以外の文化・言語などの文化的アイデンティティへの尊敬

 

・人権教育

 

・子どもの胸の内を吐き出せる場所→スクールカウンセラーなど

 

等があげられます。

 

小川さんと甲斐田さんのご対談から、外国にルーツを持つ子どもたちは、就学面で苦労するだけでなく、自国の言語・文化を否定されたような気持ちに悩まされているという事を知りました。

例えば、言語能力を判断する際に、「日本語を話せるか」という一つの軸で評価されています。もし、他言語が話せても、評価されません。そして、「日本語が正しい、日本文化が正しい」という価値観を押し付けられ、自国の文化、アイデンティティを否定されているような気持ちを経験しています。

 

私はお二人のお話を聞いて、外国にルーツを持つ子どもたちに対して、

私たちが出来ることは山ほどあるという事を実感しました。

特に、日本語教育のサポートや、精神面での寄り添いは、日本にいる子どもたちが、

心地よく、自分を好きでいられる環境に必要不可欠だと思いました。

甲斐田さんが対談中に仰っていた言葉、

「畑で同じ野菜を大量に育てたら、その畑に栄養が無くなる。それに対して、多様な野菜を育てる事で栄養豊富な豊かな畑に育つ。これは、子どもが育つ環境でも同じであり、子どもの多様性が受け入れられてこそ、より良い社会が作られる。」に大変共感しました。

私もシーライツインターン広報として、「多様性を認める価値観」をこれからも絶えず、発信し続けていきたいと思います。

 

子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。

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2021年03月2日

 

こんにちは!

シーライツインターン 山方凜です。

 

第三回チャイルドライツ・カフェ

 

「外国にルーツを持つ子どもたちの学ぶ権利について」

が開催されました!

 

【概要】

日時:3月1日(月)20:00-21:30

 

実施方法:オンライン

 

参加人数:66名

 

講師:〔講師プロフィール〕

 

■小川 玲子:

NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)理事。国際協力の仕事を経て、千葉大学教員。千葉大学移民難民スタディーズ代表、千葉市男女共同参画審議会委員、元JICAジェンダー主流化研修講師(2006~2017)。共編著に『Gender, Care and Migration in East Asia』(Palgrave Macmillan, 2018)、共著に『Routledge Handbook of East Asian Gender Studies』(2020)、『SDGsを学ぶ 国際開発・国際協力入門』(法律文化社、2018)、 論文に“Use and Abuse of Trafficking Discourse in Japan”(Journal of Population and Social Studies, 2020)、「東アジアにおけるケア労働者の構築」(『社会学評論』、2019)など。

 

 

■甲斐田 万智子:

NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)代表理事。文京学院大学教員。編著『世界中の子どもの権利をまもる30の方法』(合同出版)、共著『SDGsと開発教育 持続可能な開発目標のための学び』(学文社)、共編著『小さな民のグローバル学:共生の思想と実践を求めて』(上智大学出版)共著『対人援助のためのコミュニケーション学:実践を通じた学際的アプローチ』(文京学院大学総合研究所)ほか。

 

 

前半では、小川さんから外国にルーツを持つ子どもたちについて、ご自身の経験を踏まえながらお話ししていただきました。そして、後半では甲斐田さんより、子どもの権利条約に基づいた視点から外国にルーツを持つ子どもたちの権利についてお話をいただきました。

 

【甲斐田さん×小川さん】の対談からの学び

 

私は今回の対談を聞き、外国にルーツを持つ子どもたちにとって、

精神面・学習面での寄り添い・多様なアイデンティティを尊敬する環境づくりが必要だと感じました。

 

なぜなら、外国にルーツを持つ子どもたちが、

日本への同調圧力”や“就学”の面で困難な状況にあるからです。

 

私は小川さんのお話を聞き、

現状の外国にルーツを持つ子どもが就学で抱えている課題を知りました。

 

文科省の住民登録の際の就学案内(H28)によると、

外国人の子どもが1人以上いる地方公共団体数は、68.7

 

それに対し、

「就学希望の有無に関わらず、全ての者に就学に関する説明を行っている自治体の割合」は51.4%です。

 

このことから、外国人の子に対しての就学案内が、

ほぼ全員に対しては行われていないことが分かります。

 

 

また、就学案内の言語対応を見てみると、

就学案内の言語対応のおよそ98%が日本語であることが分かります。

 

このことから、「外国にルーツを持つ子どもの家庭」に対して、

案内も日本語でのみ行われている傾向が強いという事が分かります。

 

これらの事から、外国人の子ども、そして家庭に対して、

就学案内がほとんど為されず、言語対応も疎かになってしまっていることが分かります。

 

このような日本の学校の制度によって、

外国人の子どもたちは、学校に入ることも難しいです。

もし、学校へ入ることが出来ても、十分な日本語教育の支援がありません。

そのため、キャリアパスが見えず就学を途中で諦める子どももいます。

 

また苦しんでいるのは子どもだけではありません。

子どもの保護者は、就学案内も来ない、さらにもし就学案内がきても日本語での表示のため、学校制度についての理解が出来ません。

例えば、いきなり学校側から、「体操着にゼッケンを縫い付けて」や「学区」と言われても、言葉の意味を理解できません。

つまり、保護者が学校のお知らせが読めないケースもある、ということです。また、外国人でシングルマザーの家庭は就労も厳しいのが現状です。

 

このように外国にルーツを持つ子と親たちは、

 

・日本語学習の支援

 

・就学案内

 

・入試の情報

 

が欠如している環境で生活し続けています。

 

私は甲斐田さんのお話から、これらの課題に対してのアプローチを学びました。

 

このような状況を解決するためには、

「子どもが差別されず、尊厳を持って認められるべき」です。

子どもの権利条約では、

“難民の子ども”や“外国にルーツを持つ子ども”たちへの権利が記されています。

 

この権利実現に近づくために今一歩踏む出せる行動

それは、

 

・日本語学級の設置を各自治体で制度化

 

・日本以外の文化・言語などの文化的アイデンティティへの尊敬

 

・人権教育

 

・子どもの胸の内を吐き出せる場所→スクールカウンセラーなど

 

等があげられます。

 

小川さんと甲斐田さんのご対談から、外国にルーツを持つ子どもたちは、就学面で苦労するだけでなく、自国の言語・文化を否定されたような気持ちに悩まされているという事を知りました。

例えば、言語能力を判断する際に、「日本語を話せるか」という一つの軸で評価されています。もし、他言語が話せても、評価されません。そして、「日本語が正しい、日本文化が正しい」という価値観を押し付けられ、自国の文化、アイデンティティを否定されているような気持ちを経験しています。

 

私はお二人のお話を聞いて、外国にルーツを持つ子どもたちに対して、

私たちが出来ることは山ほどあるという事を実感しました。

特に、日本語教育のサポートや、精神面での寄り添いは、日本にいる子どもたちが、

心地よく、自分を好きでいられる環境に必要不可欠だと思いました。

甲斐田さんが対談中に仰っていた言葉、

「畑で同じ野菜を大量に育てたら、その畑に栄養が無くなる。それに対して、多様な野菜を育てる事で栄養豊富な豊かな畑に育つ。これは、子どもが育つ環境でも同じであり、子どもの多様性が受け入れられてこそ、より良い社会が作られる。」に大変共感しました。

私もシーライツインターン広報として、「多様性を認める価値観」をこれからも絶えず、発信し続けていきたいと思います。

 

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【活動報告】第3回 チャイルドライツ・カフェ「外国にルーツを持つ子どもたちの学ぶ権利について」

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2021年03月2日

 

こんにちは!

シーライツインターン 山方凜です。

 

第三回チャイルドライツ・カフェ

 

「外国にルーツを持つ子どもたちの学ぶ権利について」

が開催されました!

 

【概要】

日時:3月1日(月)20:00-21:30

 

実施方法:オンライン

 

参加人数:66名

 

講師:〔講師プロフィール〕

 

■小川 玲子:

NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)理事。国際協力の仕事を経て、千葉大学教員。千葉大学移民難民スタディーズ代表、千葉市男女共同参画審議会委員、元JICAジェンダー主流化研修講師(2006~2017)。共編著に『Gender, Care and Migration in East Asia』(Palgrave Macmillan, 2018)、共著に『Routledge Handbook of East Asian Gender Studies』(2020)、『SDGsを学ぶ 国際開発・国際協力入門』(法律文化社、2018)、 論文に“Use and Abuse of Trafficking Discourse in Japan”(Journal of Population and Social Studies, 2020)、「東アジアにおけるケア労働者の構築」(『社会学評論』、2019)など。

 

 

■甲斐田 万智子:

NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)代表理事。文京学院大学教員。編著『世界中の子どもの権利をまもる30の方法』(合同出版)、共著『SDGsと開発教育 持続可能な開発目標のための学び』(学文社)、共編著『小さな民のグローバル学:共生の思想と実践を求めて』(上智大学出版)共著『対人援助のためのコミュニケーション学:実践を通じた学際的アプローチ』(文京学院大学総合研究所)ほか。

 

 

前半では、小川さんから外国にルーツを持つ子どもたちについて、ご自身の経験を踏まえながらお話ししていただきました。そして、後半では甲斐田さんより、子どもの権利条約に基づいた視点から外国にルーツを持つ子どもたちの権利についてお話をいただきました。

 

【甲斐田さん×小川さん】の対談からの学び

 

私は今回の対談を聞き、外国にルーツを持つ子どもたちにとって、

精神面・学習面での寄り添い・多様なアイデンティティを尊敬する環境づくりが必要だと感じました。

 

なぜなら、外国にルーツを持つ子どもたちが、

日本への同調圧力”や“就学”の面で困難な状況にあるからです。

 

私は小川さんのお話を聞き、

現状の外国にルーツを持つ子どもが就学で抱えている課題を知りました。

 

文科省の住民登録の際の就学案内(H28)によると、

外国人の子どもが1人以上いる地方公共団体数は、68.7

 

それに対し、

「就学希望の有無に関わらず、全ての者に就学に関する説明を行っている自治体の割合」は51.4%です。

 

このことから、外国人の子に対しての就学案内が、

ほぼ全員に対しては行われていないことが分かります。

 

 

また、就学案内の言語対応を見てみると、

就学案内の言語対応のおよそ98%が日本語であることが分かります。

 

このことから、「外国にルーツを持つ子どもの家庭」に対して、

案内も日本語でのみ行われている傾向が強いという事が分かります。

 

これらの事から、外国人の子ども、そして家庭に対して、

就学案内がほとんど為されず、言語対応も疎かになってしまっていることが分かります。

 

このような日本の学校の制度によって、

外国人の子どもたちは、学校に入ることも難しいです。

もし、学校へ入ることが出来ても、十分な日本語教育の支援がありません。

そのため、キャリアパスが見えず就学を途中で諦める子どももいます。

 

また苦しんでいるのは子どもだけではありません。

子どもの保護者は、就学案内も来ない、さらにもし就学案内がきても日本語での表示のため、学校制度についての理解が出来ません。

例えば、いきなり学校側から、「体操着にゼッケンを縫い付けて」や「学区」と言われても、言葉の意味を理解できません。

つまり、保護者が学校のお知らせが読めないケースもある、ということです。また、外国人でシングルマザーの家庭は就労も厳しいのが現状です。

 

このように外国にルーツを持つ子と親たちは、

 

・日本語学習の支援

 

・就学案内

 

・入試の情報

 

が欠如している環境で生活し続けています。

 

私は甲斐田さんのお話から、これらの課題に対してのアプローチを学びました。

 

このような状況を解決するためには、

「子どもが差別されず、尊厳を持って認められるべき」です。

子どもの権利条約では、

“難民の子ども”や“外国にルーツを持つ子ども”たちへの権利が記されています。

 

この権利実現に近づくために今一歩踏む出せる行動

それは、

 

・日本語学級の設置を各自治体で制度化

 

・日本以外の文化・言語などの文化的アイデンティティへの尊敬

 

・人権教育

 

・子どもの胸の内を吐き出せる場所→スクールカウンセラーなど

 

等があげられます。

 

小川さんと甲斐田さんのご対談から、外国にルーツを持つ子どもたちは、就学面で苦労するだけでなく、自国の言語・文化を否定されたような気持ちに悩まされているという事を知りました。

例えば、言語能力を判断する際に、「日本語を話せるか」という一つの軸で評価されています。もし、他言語が話せても、評価されません。そして、「日本語が正しい、日本文化が正しい」という価値観を押し付けられ、自国の文化、アイデンティティを否定されているような気持ちを経験しています。

 

私はお二人のお話を聞いて、外国にルーツを持つ子どもたちに対して、

私たちが出来ることは山ほどあるという事を実感しました。

特に、日本語教育のサポートや、精神面での寄り添いは、日本にいる子どもたちが、

心地よく、自分を好きでいられる環境に必要不可欠だと思いました。

甲斐田さんが対談中に仰っていた言葉、

「畑で同じ野菜を大量に育てたら、その畑に栄養が無くなる。それに対して、多様な野菜を育てる事で栄養豊富な豊かな畑に育つ。これは、子どもが育つ環境でも同じであり、子どもの多様性が受け入れられてこそ、より良い社会が作られる。」に大変共感しました。

私もシーライツインターン広報として、「多様性を認める価値観」をこれからも絶えず、発信し続けていきたいと思います。

 

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こんにちは!

シーライツインターン 山方凜です。

 

第三回チャイルドライツ・カフェ

 

「外国にルーツを持つ子どもたちの学ぶ権利について」

が開催されました!

 

【概要】

日時:3月1日(月)20:00-21:30

 

実施方法:オンライン

 

参加人数:66名

 

講師:〔講師プロフィール〕

 

■小川 玲子:

NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)理事。国際協力の仕事を経て、千葉大学教員。千葉大学移民難民スタディーズ代表、千葉市男女共同参画審議会委員、元JICAジェンダー主流化研修講師(2006~2017)。共編著に『Gender, Care and Migration in East Asia』(Palgrave Macmillan, 2018)、共著に『Routledge Handbook of East Asian Gender Studies』(2020)、『SDGsを学ぶ 国際開発・国際協力入門』(法律文化社、2018)、 論文に“Use and Abuse of Trafficking Discourse in Japan”(Journal of Population and Social Studies, 2020)、「東アジアにおけるケア労働者の構築」(『社会学評論』、2019)など。

 

 

■甲斐田 万智子:

NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)代表理事。文京学院大学教員。編著『世界中の子どもの権利をまもる30の方法』(合同出版)、共著『SDGsと開発教育 持続可能な開発目標のための学び』(学文社)、共編著『小さな民のグローバル学:共生の思想と実践を求めて』(上智大学出版)共著『対人援助のためのコミュニケーション学:実践を通じた学際的アプローチ』(文京学院大学総合研究所)ほか。

 

 

前半では、小川さんから外国にルーツを持つ子どもたちについて、ご自身の経験を踏まえながらお話ししていただきました。そして、後半では甲斐田さんより、子どもの権利条約に基づいた視点から外国にルーツを持つ子どもたちの権利についてお話をいただきました。

 

【甲斐田さん×小川さん】の対談からの学び

 

私は今回の対談を聞き、外国にルーツを持つ子どもたちにとって、

精神面・学習面での寄り添い・多様なアイデンティティを尊敬する環境づくりが必要だと感じました。

 

なぜなら、外国にルーツを持つ子どもたちが、

日本への同調圧力”や“就学”の面で困難な状況にあるからです。

 

私は小川さんのお話を聞き、

現状の外国にルーツを持つ子どもが就学で抱えている課題を知りました。

 

文科省の住民登録の際の就学案内(H28)によると、

外国人の子どもが1人以上いる地方公共団体数は、68.7

 

それに対し、

「就学希望の有無に関わらず、全ての者に就学に関する説明を行っている自治体の割合」は51.4%です。

 

このことから、外国人の子に対しての就学案内が、

ほぼ全員に対しては行われていないことが分かります。

 

 

また、就学案内の言語対応を見てみると、

就学案内の言語対応のおよそ98%が日本語であることが分かります。

 

このことから、「外国にルーツを持つ子どもの家庭」に対して、

案内も日本語でのみ行われている傾向が強いという事が分かります。

 

これらの事から、外国人の子ども、そして家庭に対して、

就学案内がほとんど為されず、言語対応も疎かになってしまっていることが分かります。

 

このような日本の学校の制度によって、

外国人の子どもたちは、学校に入ることも難しいです。

もし、学校へ入ることが出来ても、十分な日本語教育の支援がありません。

そのため、キャリアパスが見えず就学を途中で諦める子どももいます。

 

また苦しんでいるのは子どもだけではありません。

子どもの保護者は、就学案内も来ない、さらにもし就学案内がきても日本語での表示のため、学校制度についての理解が出来ません。

例えば、いきなり学校側から、「体操着にゼッケンを縫い付けて」や「学区」と言われても、言葉の意味を理解できません。

つまり、保護者が学校のお知らせが読めないケースもある、ということです。また、外国人でシングルマザーの家庭は就労も厳しいのが現状です。

 

このように外国にルーツを持つ子と親たちは、

 

・日本語学習の支援

 

・就学案内

 

・入試の情報

 

が欠如している環境で生活し続けています。

 

私は甲斐田さんのお話から、これらの課題に対してのアプローチを学びました。

 

このような状況を解決するためには、

「子どもが差別されず、尊厳を持って認められるべき」です。

子どもの権利条約では、

“難民の子ども”や“外国にルーツを持つ子ども”たちへの権利が記されています。

 

この権利実現に近づくために今一歩踏む出せる行動

それは、

 

・日本語学級の設置を各自治体で制度化

 

・日本以外の文化・言語などの文化的アイデンティティへの尊敬

 

・人権教育

 

・子どもの胸の内を吐き出せる場所→スクールカウンセラーなど

 

等があげられます。

 

小川さんと甲斐田さんのご対談から、外国にルーツを持つ子どもたちは、就学面で苦労するだけでなく、自国の言語・文化を否定されたような気持ちに悩まされているという事を知りました。

例えば、言語能力を判断する際に、「日本語を話せるか」という一つの軸で評価されています。もし、他言語が話せても、評価されません。そして、「日本語が正しい、日本文化が正しい」という価値観を押し付けられ、自国の文化、アイデンティティを否定されているような気持ちを経験しています。

 

私はお二人のお話を聞いて、外国にルーツを持つ子どもたちに対して、

私たちが出来ることは山ほどあるという事を実感しました。

特に、日本語教育のサポートや、精神面での寄り添いは、日本にいる子どもたちが、

心地よく、自分を好きでいられる環境に必要不可欠だと思いました。

甲斐田さんが対談中に仰っていた言葉、

「畑で同じ野菜を大量に育てたら、その畑に栄養が無くなる。それに対して、多様な野菜を育てる事で栄養豊富な豊かな畑に育つ。これは、子どもが育つ環境でも同じであり、子どもの多様性が受け入れられてこそ、より良い社会が作られる。」に大変共感しました。

私もシーライツインターン広報として、「多様性を認める価値観」をこれからも絶えず、発信し続けていきたいと思います。